ワトコオイル(オイルステイン)塗装:木工DIY塗装に断然おすすめ!

オイルステインの特徴/塗り方と、ワトコオイル塗装の実例

棚などの家具などをはじめ、木工DIYの仕上げとなる塗装で活躍するのがオイルステインです。
この記事では、
・なぜオイルステインがDIY塗装におすすめなのか
・オイルステインの特徴
・ワトコオイルの塗り方
について、オイルステインの定番の一つである「ワトコオイル」を例にして紹介しています。
塗り方の項では、基本の塗り方に加えて耐水ペーパーを使用したきれいな仕上げ方や、「ワトコオイルにニスを上塗りするのはあり?」等についても記載しています。

◆関連記事 水性ステイン塗装については こちら に記載

ワトコオイル
目次

なぜDIY塗装にオイルステインがおすすめなのか

DIY塗装にオイルステインをお勧めする理由を一言でいうと、「楽しく簡単に作品を一段階グレードアップしてくれる」からです。

・簡単(塗りムラが発生しにくい)
・質感、ビンテージ感◎

私もそうでしたが、おそらくDIY初心者の方はオイルステイン自体をご存じない方もいると思います。しかしオイルステインで塗装することで簡単に質感、ビンテージ感を出すことができます。

もし「塗装=面倒」というイメージで食わず嫌いという方はオイルステインを是非一度試してみてください。
私の場合、ワトコオイルきっかけで塗装が好きになりました。

ワトコオイル(ダークウォルナット)塗装例

注意点:オイルステインの匂いについて
オイルステインは有機溶剤を含み、作業中~乾くまでは換気が必要です。
匂いが嫌な方、ワンルームで乾かす場所が無い!という方は水性のステインにするのが良いと思います。(水性ステインの場合は塗装後にニスやワックスなどの表面保護が別途必要なことが多いです)

オイルステインの特徴

木目の美しさを引き出す「浸透系塗料」

例えばペンキや漆は塗った面に膜をつくって着色(造膜型塗料)しますが、ステインは木材に染み込んで着色します(浸透型塗料)。
浸透型塗料のステインでは、木目が塗装で隠れずそのまま活かすことができ木の質感を損ないません

木材の保護

塗装には着色する以外に、木材を保護し劣化を防ぐという役割もあります。
この点ではペンキ等、表面に塗装膜をつくる「造膜型塗料」には及びません。

しかし、オイルステインに保護力が無いというわけではありません。
例えばワトコオイルは”オイルフィニッシュ”を謳っており、これは仕上げ塗料として木材の保護力を発揮します、という意味です。
とは言え造膜系塗料には及びませんので、どうしても強い保護力が欲しい場合はニスで上塗りします。

個人的にはニスを塗らずにワトコオイルだけで完成、とすることが多いです。

オイル”フィニッシュ”

「オイルステイン」「オイルフィニッシュ」「水性ステイン」について

オイルステインと水性ステインの違いは?
→溶剤の差です。オイルステインは溶剤がシンナー、水性ステインは溶剤が水です。
オイルステイン・・・溶剤がシンナー
水性ステイン・・・溶剤が水

上記のように、ワトコオイルはオイルステインの1種ですが、「仕上げ塗料として使えます」という意味で「オイルフィニッシュ」を謳っています。

ではオイルステインであれば保護塗料不要で、オイル成分を含まない水性ステインの場合は必ず保護塗料が必要なのか?と言うと必ずしもそうではなく、オイルステインでも保護塗料が必要なものもありますし、逆にニス成分が含まれた水性ステインでは保護塗料不要です。

→ややこしいですが、塗料のパッケージに「ニスを上塗りしてください」等の記載があるかを確認してください。
保護塗料が必要かどうかの見分け方→塗料のパッケージの注意書きを参照!

ワトコオイルの塗り方

基本的に「刷毛で塗って布で拭き取る」という作業になります。
手がオイルステインで汚れると落ちにくいので 、作業にあたってはゴム製やビニール製の手袋をした方が良いです。

準備するもの

<必須>
・刷毛
・布(ウエス)
・サンドペーパー(#240~#400程度)

<あると良い>
・手袋(ゴムやポリエチレン等、塗料が浸みこまないもの)
・耐水ペーパー(#400程度~)←特にきれいな仕上げを追求する場合のみ

耐水ペーパーに関しては、塗装を2度塗りする際に使うときれいに仕上がりますが、必須ではありません。

①木材をサンドペーパーで研磨 #240~400

下地調整のためサンドペーパーをかけます。

「塗装前のサンドペーパーがけは必須?」
→それほど神経質にならなくても良いとは思いますが、サンドペーパーを掛けた方が塗装が均一に染み込みます。
あと、サンドペーパーを掛けないと作品完成後の凹凸にクイックルワイパーが引っかかって掃除しにくいです。

サンドペーパーの番手は#240~400くらい、木目に沿って掛けます。

サンドペーパー掛け

②刷毛で塗る

刷毛を使ってオイルステインを多めに塗布します。


③15~30分放置後、布(ウエス)で拭きとる

塗料を木材に浸透させるため、15~30分待ちます。
その後染み込んでいない塗料を布(ウエス)で拭き取ります

※2度塗りが推奨されていますが、DIYなのでもちろん1回塗りで終了してもOKです! その場合は⑥に進んでください

④1時間程度乾かす

2度塗りの前に1時間程度乾燥させます。

⑤刷毛で2回目塗布(+必要に応じ耐水ペーパー研磨)

全体に再度塗布します。
2回目の塗布量は1回目より少なくてOKです。

<耐水ペーパー研磨をする場合>
さらに毛羽立ち・塗装ムラを無くした仕上げを目指す場合は、耐水ペーパーによる研磨を行います。
2回目の塗装後、塗装面が濡れた状態で耐水ペーパー(#400程度~)で研磨します。

⑥布(ウエス)で拭き取る

塗料を布(ウエス)で完全に拭き取ります。
1時間後くらいに浸透したオイルが出てくることがあるようなのでその場合は再び拭き取ります。

⑦乾燥

あとは乾燥させれば完了です。

ワトコオイルの説明書きには乾燥24時間以上と記載がありますが、匂いについては24時間では取れません。
匂いが完全に無くなるまではだいたい1週間くらいかかります。

⑧完成:パイン集成材、SPF材への塗布例

上記の塗り方はパイン集成材に塗装したものですが、全く同じ工程でSPF材でも作成してみました。同じ塗料でも風合いが異なります。

■ワトコオイル(ダークウォルナット)2回塗り
1.パイン集成材

ワトコオイル(ダークウォルナット) / パイン集成材

2.SPF材

ワトコオイル(ダークウォルナット) / SPF材

[補足]ワトコオイルの上にニスを塗るのはあり??

結論から言うと、問題なく塗布できます

ワトコオイルの場合は前述したようにある程度の保護力がありますが、特に保護力、耐久性が欲しい場所に使う場合は上からニスを塗ることもできます。

ただし、ワトコオイルは塗装後の自然な風合いが魅力であり、この点ではニスを塗ると風合いを損ねることにつながります。(個人的にはニスは塗らない派です)
少しでもオイルフィニッシュの感覚を残すなら妥協点として「つや消しのニス」を選択するのも手かもしれません。

ニスによる仕上げ例

水性ウレタンニスの「透明クリヤー(光沢あり)」「つや消しクリヤー(光沢無し)」で仕上げた例です。

パイン集成材 ワトコオイル+水性ニス
写真左側が 「透明クリヤー(光沢あり)」、写真右側が「つや消しクリヤー(光沢無し)」です。

左:「透明クリヤー」 右:「つや消しクリヤー」 パイン集成材に塗布

ワトコオイル+関連品のリンクを載せておきます。

ワトコオイル↓

ウエス↓

刷毛↓

ポリエチ手袋(記事はゴム手袋ですがこちらもよく使います)↓


【まとめ買い】826 ポリエチ手袋L 100枚入【×3個】
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次