「エレキギターを自作してみたい!」という人向けに作り方を解説するページです
ホームセンターとAmazonで揃う道具で自作ギターを完成させる工程を公開しています。
※[準備・設計編]と[制作編]に分かれており、本ページは[制作編]です。
まだ[準備・設計編]をご覧になっていない方は、[準備・設計編]から見ることをおすすめします↓

加工・組立[前編] ①木材の貼り合わせ、形状切り出し
[準備・設計編]はご覧いただけましたでしょうか?
いよいよギター制作に入ります。
このセクションでは、木材の貼り合わせからボディ、ネックの形状ラフカットまでを行います。
木材の貼り合わせ
まずはホームセンターで購入したボディ用の木材を貼り合わせてターゲット厚みにします。
(形状にカットするのは後ほど行います)
ボディサイズは下図のようになっています。

今回は準備編⑤に記載したように、以下の木材を選びました。
①ボディトップ(おもて側):メイプル集成材 幅350mm×長さ600mm 厚み20mm
②ボディバック(裏側) :チェリー集成材 幅350mm×長さ600mm 厚み20mm
厚みが①②合計で40mmとなり、もう少し厚くしたかったので調整のため①②の間に4mmのベニヤ板を挟むことにしました。
これでトータル厚み44mmとなります。

木材の接着は定番の「タイトボンド」で行います。
非常に強力に接着できます。

それぞれの板にボンドを塗布したら貼り合わせて、クランプして圧着します。
完全硬化するまで、この状態で一日置きます。

クランプを外した状態です。
3枚の木材が一体化しました。

ボディ材ラフカット
貼り合わせたボディ用木材を形状にカットします。
ここではまず外形形状に合わせだいたいの形状にカットします。
やすりをかけたり表面を曲面にしたりというのは先の工程になります。
設計図を等倍でプリントアウトして木材に貼り付けた後、形状に沿ってジグソーでカットします。
設計図を木材に貼り付ける
等倍でプリントアウトしたボディ図面です↓

外形形状に沿ってハサミで切ります。
ボディ用の木材にのりで貼り付けます。
ここで使うのりは紙を接着する日常使いのものでOKです。

木材に設計図を貼り付けました。
ジグソーでカット
ジグソーは曲線カットができる電動工具です。
刃は曲線カット用のものを使用するとよりスムーズにカットできます。

<注意点>
下図のように、ネックに隣接する部分の形状は、形状通りカットしてしまうと非常に細くなってしまい折れてしまいます。
このため、下図③部分の形状は残しておきます→ネックの接合後にカットします。

貼り付けた設計図に沿ってカットしていきます。

だいたいカットできました。

次の写真のような凹み部分はカットしにくいので、切れ込みを入れておくとやりやすいです。

ボディ形状にラフカットできました。

ネック材カット、貼り合わせ
ボディに続いてネック材のカットと貼り合わせを行います。
[準備・設計編]で記載したように、今回ネック材は下図のように貼り合わせて作成します。

まずは型紙に合わせて木材をカットします。
ネックの材カット
木材に鉛筆でカットする線を書き込みます。
そのために、横から見た設計図をカッターで切り抜いて木材に重ねます。

そして設計図に合わせて鉛筆で形状を書き写しました。

設計図の形状に合わせてカットします。
今回カットに使用したのは「丸ノコ」と「ジグソー」です。
丸ノコは直線がきれいに切れるので使用しましたが、ジグソーだけでもOKです。
丸ノコをガイドに沿って走らせて・・・

このように直線カットは丸ノコだとよりきれいに切れますが、ジグソーでも大丈夫です。
細かいところはジグソーでカットしていきます。

このようにして3枚の板を切り出すことができました。

ただし、このままだとヘッド部の幅が足りません(下図)。

このため、この部分はサイドに形状を追加しておきます。

ネック材のカットができました。
ネック材の貼り合わせ
ボディと同様に「タイトボンド」により接着します。
接着の下準備:
接着面に紙やすりで傷をつけておきます(目が粗いもの:#80を使用しました)。
これは面に凹凸をつけることで接着強度を上げるためです。

接着:
タイトボンドを塗布します。
(指を汚したくないのでゴム手袋をしています)

一気に3枚やるのは難しそうなので、まず2枚を貼り合わせます。
貼り合わせたらクランプ固定をします。

2枚の板が貼り合わせられました。

残りの木材も同様にタイトボンドで貼り合わせ、クランプ固定して硬化を待ちます。
写真のようにネック材となる塊ができました。

ただ、カットが寸法通りにカットできていなかったようで、先端のヘッド部が次の写真のように真ん中が凹んでしまいました。
ここは後でやすりで削ってフラットにします。
→と思っていましたが最終的にはフラットにするのは諦めて凹んだままです。
まあ機能的に問題にならなそうなのでこのまま行きます。
「デザイン」と言い張る!

指板を貼る上面をサンダーで滑らかにします。
電動サンダーを使用しました。

これでネック材のカット、貼り合わせができました。
形状を整えるのはトラスロッドを仕込んだ後の工程になります。


トラスロッドとは、準備・設計編①にも記載しましたが、ネック内部に埋め込まれた金属の棒で、ボルトを回転させることでネックの反りを調整する部品です。 これを埋め込…
加工・組立[前編] ②トラスロッド溝を作成
トラスロッドとは、準備・設計編①にも記載しましたが、ネック内部に埋め込まれた金属の棒で、ボルトを回転させることでネックの反りを調整する部品です。
これを埋め込むための溝をネックに作成します。
使用する工具:トリマー
です。ここはトリマー以外の工具だと作成が難しく、ギターづくりには必須の電動工具です。
まずは指板の位置を決めておきます。ネック材の上に指板図を重ねて、

指板の位置に鉛筆でしるしをつけておきます。

その上で、トラスロッドは指板端から10mmくらい飛び出す位置に設定しました。

トラスロッドの収納溝をつくるにあたり、トラスロッドの寸法を測定します。
下図のように幅6mm、深さ8.8mmでした。

トリマーで溝を作成します。
加工する木材をクランプ固定します
次にその横に、下図のようにトリマーをガイドする木材もクランプ固定します。
トリマーを直線的に動かして溝を作成するため、フリーハンドではなくガイドが必要になります。

注意:トリマーは一気に深く削ろうとすると負荷がかかって危険なので、深さ3mmくらいずつ掘ります
トリマーのスイッチオン、ガイドする木材に沿ってトリマーを動かしていきます。

何往復か繰り返して溝を掘りました。

溝の深さ9mm
トラスロッドの厚みは8.8mmなのでちょうどよいです。

トラスロッドの先端部は形状、サイズが違うのでこれに合わせて加工します。

先端部分は10mmのビットに変更して広めに加工しました。

溝ができたのでトラスロッドを入れてみます。

以上で無事トラスロッド収納ができました。

このページでは、ネック外形をだいたいの形状にカットし、その後ペグの入る穴をあけます。まだラフカットの段階です。ネック裏側の曲面形状など仕上げは後の工程で行い…
加工・組立[前編] ③ネック外形カット、ヘッド穴あけ
このページでは、ネック外形をだいたいの形状にカットし、その後ペグの入る穴をあけます。
まだラフカットの段階です。ネック裏側の曲面形状など仕上げは後の工程で行います。
ネック外形カット
木材をカットするラインを鉛筆で書きます。

カットはジグソーで行います。
鉛筆で書いたラインに沿ってカットしていきます。

胴体部分の片側をカットした状態です。
(ちなみにトラスロッドが入ったままでしたが、意味はありません)

次にヘッド部です。

下図のような曲線部分は、切り込みを入れてからカットするとやりやすいです。

ヘッド部がカットできました。
まだ面が荒いですが後で整えますので、今はこのままで大丈夫です。

一通り外形をカットしました。

ヘッド部の段差修正(イレギュラーな修正作業)
※この工程は通常は必要ではありません※
今回、板を貼り合わせてネック材を構成しましたが、形状の誤差によって貼り合わせ後写真のような段差ができてしまいました。
これを修正したいと思います。
とは言っても結構大きな段差になってしまっているので、完全にフラットにするのはやめて滑らかな形状にすることにします。

まずノミを使って角を斜めに削り落とします。

次にサンドペーパーで滑らかにします。

次の写真のような形状になりました。
これならデザインと言い張れます(?)

裏側も同様に加工しました。

ペグ用の穴をあける
ヘッド部にペグ用の穴をあけます。

穴あけには電動ドリルを使用します。
まずは径2mm程度の小さい径の穴をあけ、だんだんドリルビットの径を大きくしていきます。
※ドリル加工の際は下に木材を敷いた方が良いです。
下敷きなしでドリル加工すると、裏面にバリ(トゲのようなでっぱり)が出やすいためです

片側のペグ穴が加工できました。
(裏面にちょっとバリが出てしまいましたがペグをつけると隠れる領域なので良しとします)

反対側も同様に加工しました。

仮にペグを入れてみます。
問題なく入りました。

これで穴あけ加工完了です

次は指板の加工です。この項では以下の工程を行います。 指板木材の・厚み調整(8mm→6.35mm)・外形カット・フレットが入る溝を作成・ポジションマーク用の穴を作成 厚…
加工・組立[前編] ④フレット溝加工、ポジションマーク穴
次は指板の加工です。
この項では以下の工程を行います。
指板木材の
・厚み調整(8mm→6.35mm)
・外形カット
・フレットが入る溝を作成
・ポジションマーク用の穴を作成
厚み調整に関しては通販などで厚み指定できる木材を購入した場合は不要ですが、今回はトリマーで削って薄く加工しました。
指板木材の厚み調整
指板用木材については、「準備・設計編⑤ 木材の準備」にも記載しましたが専門店(アイチ木材)に頼ってしまいました。
「Amazonかホームセンターでつくる」ルールを破ってしまったので、せめてもの罪滅ぼしとして(?)ホームセンターで購入する場合を想定して、厚みを指板設計値の6.35mmに削るのは自分で行います。
現在の指板用木材の厚みは8mmです。
これを目標の厚さ6.35mm ターゲットで削ります。

使用する工具はトリマーです。
写真のように削る木材をクランプ固定して目標の厚みまで加工します。

トリマーを水平に動かすために、下の左側写真のように端部は削り残した状態で加工しました。
この部分は最後にノミでカットします。

最後にサンダーをかけて平滑面にします。

厚さ6.3mmに加工できました。

指板外形カット
指板外形形状に合わせて木材をカットします。
まず設計図から指板外形を切り出して、のりで木材に貼り付けます。

貼り付けた紙に沿って切ります。
ここはできるだけ直線でカットしたいところです。
加工方法としては
・丸ノコ
・ジグソー
・手動のこぎり
・トリマー
などが考えられます。
丸ノコ:ガイドに沿って直線カットがきれいにできるので、持っていれば丸ノコが良いと思います。
ジグソー、手動のこぎり:完全に直線にならないため、カット後にやすりがけをして直線に修正する必要があります。
トリマー:コロ付きビットを使ってガイドに沿って加工することで直線カットができます。
今回はトリマーを使った方法で加工してみます。
使用したビットはマキタの「コロ付フラッシュビット No.D-08355」です。
写真のように、ガイド木材の上に指板木材をクランプ固定し、コロ付きビットをつけたトリマーで加工します。

指板の両サイドを設計図に沿って削ることができました。

先端部をカットします。
サイドと同様にトリマーで加工してもOKです。
ここではのこぎりを使ってカットします。
ガイドとなる板材を写真のように重ねてのこぎりで切ります。

<注意点>
のこぎりで切る場合は「アサリ無し」のものを使用します。
アサリとは?
通常ののこぎりは、刃が左右交互に少しずつ外側に曲がっており、これを「アサリ」と言います。
これはスムーズに切り進むためです。
アサリ無しのこぎりは刃が外側に飛び出していないため、刃を当てた位置で真っ直ぐに切れます。

次の写真のようにきれいにカットできました。

フレット溝の作成
続いてギターづくりの中でも重要な工程、フレット溝の作成に入ります。
フレットの位置が正確=音程が正確
ということになりますので、ここは特に慎重に加工します。
フレット位置の確認
ナット位置(ゼロフレットに相当)から定規を当てて正しい位置にフレットがあるかを確認します。
改めて写真のように貼り付けた設計図に定規を当てて位置を確認すると・・・
実測寸法と設計図のフレット位置が合わないことが判明!
PC上の設計図寸法は間違っていないし、等倍印刷をしたつもりなのになぜなのかわかりません。
仕方ないので、設計図の上に正しいフレット位置を鉛筆で記入していきます。

24フレットまで書き込みました。
こちらを正として加工します。

フレット溝の加工
フレット溝は、ギターづくり専用工具の「フレットソー」を使って加工します。
フレットソーでカットする前に、まずはカッターでフレット位置に傷をつけます。
※いきなりフレットソーでやろうとすると安定せず思った位置でカットできません

カッターで傷をつけたら、さらに写真のようなアクリル板カッターで傷をつけます。
これによってさらにフレットソーが使いやすくなります。

ここでフレットソーが登場です。
注意点としては、使うフレットのサイズに合わせて溝を切ります。
(あるいは、同じことですがフレットソーの幅に合うフレットを購入します)

例えばフレットの差し込み部が次の図のように0.6mm であればフレットソーの幅は0.6mm、のようにフレットと溝の幅が合うものを選ぶ必要があります。

フレットで溝を加工します。
最初はフレットソーの先端部で何回か溝をなぞるようにして、その後刃全体を当てて切っていきます。

このようにして3~4mm程度の深さまで溝を作成しました。

これでフレット溝の作成が完了です。
ポジションマーク用の穴(正面)作成
前項で指板のフレット溝作成ができました。
ここでは、ポジションマーク設置用の穴を加工します。
指板正面のポジションマークは直径6.35mmの貝殻製のものを取り付ける予定です。
なお、アクリル製だと貝殻のものより安い傾向です。

念のためポジションマークの寸法を実測しておきます。
→直径6.2mm、厚さ2mm
でした

ポジションマークを設置する穴位置はある程度正確にしたいので(見た目の問題)、まずセンターポンチで凹みをつけます。

次に、直径1mmのような細いドリルから始めて穴を加工していきます。

最終的に直径6mmのドリルで加工します。

穴が深くなりすぎないように、深さをノギスで測定しながら少しずつ加工していきます。
ポジションマークは少し凸で大丈夫です。
指板は結局サンドペーパーでR形状に加工しますのでその際に一緒に削るためです。

すべてのポジションマークの穴が加工できました。


加工・組立[前編] ⑤指板接着
ネックに指板を接着します。
その前にネックの反り矯正のための「トラスロッド」を仕込みます。
トラスロッドのインストール
ネックにトラスロッドをインストールします。
前の工程でトラスロッド溝の加工は終わっていますので、ここではトラスロッドをネックに入れて固定します。

トラスロッドの固定は瞬間接着剤で行います。

トラスロッドの端部の写真の部分に瞬間接着剤をつけます。

反対側の端部も同様です。

トラスロッドをネックにはめ込みます。

これでトラスロッドの仕込みができました。
指板とネックの接着
指板とネックを接着固定します。
ここまで来ると、ギターがだんだん組みあがってくる感じがしてきます。
次の写真は指板をネックの上に置いた状態です。(まだ接着する前です)
このような状態になるように接着します。

接着時のズレ防止(つまようじ利用)
ボンドを塗布した後にクランプ固定して固まるまで放置するのですが、クランプ固定の際に指板がボンドの上を滑ってネックの位置が定まりにくいです。
このため、指板とネックをつまようじで串刺しにしてズレを防止します。
ポジションマークが入る穴を利用します。
つまようじをポジションマーク穴に貫通させてネックと串刺しにします。(つまようじは後でカットする)

つまようじの太い部分の直径を測定すると2.2mmでした。

つまようじ先端に行くにしたがって径は小さくなりますので、直径2mmのドリルビットを使います。
指板とネックを重ねてクランプ固定します。
最終フレットのポジションマーク穴にドリルでネックまで到達する穴をあけます。

指板を外すとネックまで穴が到達しています。
ここにつまようじを差し込みます。

※さらに位置を安定させるには1フレット側も同様にするのが良いと思います。今回は最終フレット側だけで行います。
指板とネックの接着
タイトボンドで接着しますが、事前準備が重要です。
「なんとかなるさー」というノリでボンドをつけ始めてしまうと結構焦ったりする(実体験)ので準備はしっかりやりましょう。
接着の準備
指板とネックをボンド固定しますが、その前に接着面に紙やすりで傷をつけておきます。
これは接着強度を上げるためです。
粗目の紙やすり(#80使用しました)でネック側の木材に傷をつけます。

同様に指板側にも紙やすりで傷をつけます。

接着にはここでもタイトボンドを使用します。
私の場合は快適に作業するために以下のものを準備しておきます。
・タイトボンド
・ゴム手袋など(素手だと洗うのが大変なので・・)
・濡れた布(はみ出たボンドを拭き取るため)

ボンドが余分なところに行かないようにマスキング処置します。
トラスロッドの上、およびネック側面にマスキングテープを貼り付けます。

クランプ固定の際、指板表面に傷をつけないように挟む適当な木材を準備します。

これで接着の準備が整いました。
接着
タイトボンドを塗布します。
写真のようにネックにボンドを塗り、接着面全体に手で伸ばします。

ボンドを塗布できたら、トラスロッド部のマスキングテープをはがします。

指板を貼り合わせます。
そして最終フレット部のズレ防止用つまようじを串刺しにします。

さらに指板表側に適当な木材を挟み(指板への傷防止)、クランプ固定していきます。
クランプは強く締めてOKです。
このときズレ防止のつまようじがないと指板が動いてしまって大変です。
今回は最終フレット側だけにつまようじを設置したので1フレット側は動くのですが、それほど苦労せずに思った位置で固定できました。

真横から見た写真です。

はみ出たボンドを濡れ布巾で拭き取ります。
固まってしまうと取れにくくなるのでこの段階で拭いておくほうが良いです。

この状態で一晩おきます。

指板とネックが接着できました。

位置ズレ防止に使ったつまようじはニッパー等でカットします。

以上で指板とネックが接着できました。
ひとまずここまでで前編終了です!
順調に進んでいますでしょうか?
木材の塊だったものが少しずつギターの形状になってきました。
後編ではさらに各部品の加工が続きますが、ネックとボディをドッキングして一気にギターらしい姿になります。
時間がかかると思いますが、焦らず丁寧な作業を心掛けてください。
正直なところ、失敗ゼロで完成まで行くのはほぼ不可能です(私の場合)。
時には思い切ってやり直すという選択肢もあります(私の場合)。
それでは、引き続き 加工・組立[後編]です!
加工・組立[後編] ⑥リアピックアップ用の穴作成
組立・加工[後編]のスタートです!
加工・組立[前編]では主にネック側の加工を行ってきましたが、今度はボディ側の加工です。
まずはリアピックアップを収納するための穴をボディに加工します。(図の丸で囲んだ部分)

加工にはトリマーを使用します。
トリマー加工の準備
ピックアップ用の穴加工のために、トリマーのガイドとなる型板(テンプレート)を作成します。
1. 最初にMDFボードなどの加工しやすい木材に「理想の穴の形」の型板を作る
2.それを加工したい木材の上に重ねてトリマー加工する
という手順です。
型板には「MDFボード」を利用します。
ホームセンターで厚さ9mmのものを購入しました。(453円)

ボディにピックアップ収納用の穴を作るので、ピックアップのサイズを確認します。
ピックアップはAmazonで購入しました。(2個6730円)
説明図に寸法が記載されていましたが、念のため実測します。

これに合わせて穴の形状を以下のように設定しました。
だいたい各辺の実測値+3mmくらいのイメージです。
深さは25mm程度をターゲットにします。(ピックアップは表側から吊るように固定するので、ピックアップは穴にすっぽり入ればOKです。)

MDFボードに上記の穴形状を書き込みます。

この形状で穴をあけます。
ジグソーで加工しますが、まずジグソーの刃を入れる足掛かりの穴をドリルで作成します。

ドリルで穴をあけたことでジグソーの刃が差し込めます。
ケガキ線に沿ってジグソーでカットしていきます。

型板の穴が加工できました。

穴加工
トリマーで穴を加工します。
前項で作成した型板をボディに重ねて、クランプ固定します。

ドリルで下穴をあける
トリマーで削る際は一気に削るのは抵抗が大きく刃が折れたりと危険です。
数ミリずつ刃を出していき加工しますが、さらにあらかじめドリルで粗削りしておくと楽になります。
写真のようにドリルでたくさん穴をあけました。

トリマーで加工
トリマーのビットは次の写真のようにコロ付きのものを使用します。(径は8mm)
(私の持っているビットだと、次の写真のようにコロの径に対して刃の部分の径が一回り小さいため、型板に対して数ミリ内側が削れることになります。)

トリマーで加工します。
掘る深さは3mmくらいずつ深くしていきます。

繰り返しトリマーを走らせて、目標の深さ25mmまで加工しました。

コロの径がビット径より大きいために、穴形状のケガキ線より内側が掘れてしまっています。
このため、少し強引ですがコロの付いていない径6mmビットで追加工します。
なお、トリマーで一定程度以上深く加工すると刃が届かなくなりますので、そうなったら型板を外して加工します。
設計図の線に沿って穴を作成できました。

ピックアップが入るか試しに置いてみます。

問題なく嵌まりました。
これでリアピックアップの穴加工は完了です。
フロントピックアップについては、ネックを取り付けてからの加工になります。

加工・組立[後編] ⑦ネックを整形
ボディと接合するのに備えてネックの形状を整えます。
指板とネックは「制作編⑨ 指板とネックの接着」で接着固定した状態です↓

まず指板接着の際にズレ防止のために差し込んだつまようじをニッパーでカットします。

ボディとの接合部の平面出し
ボディと接合するネックの底面はフラットにすることが好ましいです。
次の写真で示すように現状はデコボコなので、できるだけ面を出すように削っていきます。

サンドペーパーを平らな面(木材)に載せて、そこにネックの削りたい面を当てて擦ります。
できるだけ均一に力がかかるように気を付けます。

斜めにならないようにチェックしながら進みます。

金尺を当てて平らになっているか確認です。
縦方向、横方向ともほぼ直線が出せました。

ネック側面の平面出し
続いてネックサイドの面です。
写真に示す面を指板に沿ってカットします。

加工はトリマーで行いました。
指板をガイド代わりにしてトリマーで削っていきます。

先端側は加工できました。
細かい凹凸は後で整えるので今はこのままで大丈夫です。

同様にネック根本側の加工をします。
写真の位置までで加工ガイド代わりにしている指板が終わってしまいます。
(私は続きをトリマーで加工しようとして以下に記載するように失敗しました。ここから先はやすりで削っていくのをおすすめします)

<失敗>
指板がない部分もトリマーで加工しようとして写真のように削りすぎてしまいました・・・

ということで、大人しくやすりがけで平面を出していきます。

ネックの側面のボディに接合する部分の平面は極力出しておきます。
金尺で平らになっているか確認、大丈夫そうです。

これでボディと接合するためのネック側の加工ができました。

制作編⑫でネック側を整えました。ここではボディ側の加工を行います。 下図の丸で囲んだネックを接合する部分の穴を加工します。 穴の深さは設計値32.3mmですので、この…
加工・組立[後編] ⑧ボディのネック接合部を加工
制作編⑫でネック側を整えました。
ここではボディ側の加工を行います。
下図の丸で囲んだネックを接合する部分の穴を加工します。

穴の深さは設計値32.3mmですので、この値をターゲットに加工します。
加工はトリマーで行います。

トリマー加工の準備
まずネックを正しい位置に置いてクランプ固定します。
写真のように長い定規を指板に当てて、ボディの中心線上に来るようにします。
ネックをまっすぐ取り付けるために重要なので根気よく慎重に行ってください。

写真のようにボディの中心線に金尺を置いて、ボディ中心線の真上に指板の中心が来ていることが確認できます。

ネックが正しい位置に固定できたら、ネックを取り囲むように木材をぴったり当てていきます。
ネック形状をかたどるように固定します。
※当てる木材の高さは同じものにしてください:トリマー加工のガイドになるため

周囲の木材をクランプ固定したら、ネック自体は取り外します。
トリマーの加工準備ができました。
トリマー加工
例によってトリマー加工の前にドリルでラフに穴をあけておきます。トリマーの負担を減らすためです。
その後トリマーでターゲット深さまで削っていきます。
かたどるように固定した木材をトリマーのガイドにします。
トリマーは一気に削らずに数ミリずつ出して穴を深くしていきます。

ネックを接合する穴の加工ができました。

深さもターゲット通りになっています。

試しにネックをはめ込んでみます。(まだ接着しません)
すると、下図のようにネックの根元部分に隙間ができてしましました。

これは下図のようにボディ側のトリマー加工によるR形状(曲線形状)に対してネック側の直角形状が当たってしまうためです。

ネックが奥までフィットするようにネック側を修正します。
ネック形状修正
ネックの根元を削ってボディ穴に入るように修正します。
(ここは多少削りすぎても問題ありません。結局フロントピックアップ収納穴をあけます。)
ノコやすりで角部分を削ります。

ボディ側に当たらず収納できました。

側面は完璧なフィットではありますが良しとします。

全体の写真です。
だいぶ完成形が見えてきてモチベーションも上がります。

フロントピックアップ部の加工(仮)
フロントピックアップの入る部分の加工をしておきます。
ただし、この部分はネックを接着してからもう一度加工しないといけないので、そのとき(→制作編⑱)にまとめてやる手もあります。
ネック接着前のボディ単体のほうが加工しやすいこともあり、ここでは一度加工しておくことにします。

リアピックアップの時に使用した型板をクランプ固定して、

トリマーで加工します。

フロントピックアップの入る穴形状に合わせて加工できました。

以上でボディとネック接合部の加工が完了です。

指板にポジションマークを入れます。貝製のものをAmazonで購入しました。 指板表面については 加工・組立[前編]④ でポジションマーク設置用の穴をあけましたので、ここ…
加工・組立[後編] ⑨ポジションマーク設置
指板にポジションマークを入れます。
貝製のものをAmazonで購入しました。

指板表面については 加工・組立[前編]④ でポジションマーク設置用の穴をあけましたので、ここに瞬間接着剤を塗布します。

ポジションマークを入れます。

上からハンマーで叩いて押し込みます。
ハンマーで叩くときは、傷防止のため間に木材の端材を挟みます。

指板表面のポジションマークが入りました。
同様に他のフレットについても入れていきます。
ポジションマークは指板表面より凸になっていてOKです。(後で削ります)

つづいて、指板側面のポジションマークです。

ポジションマークの径に合わせて指板サイドにドリルで穴をあけます。

穴をあけました。

指板表面のポジションマークのときと同様に、瞬間接着剤を塗布します。

ポジションマークを入れたらハンマーで叩いて押し込みます。

サイドのポジションマークが入りました。

飛び出しているポジションマークをやすりで削ります。

サイドのポジションマークも同様にやすりで削りました。

これでポジションマークの設置は完了です。

今度はボディの裏側のキャビディ(凹)加工をします。主にボリュームノブ・トーンノブの裏側の窪みを作成し、その周辺の加工も行います。 このセクションで行う加工の概…
加工・組立[後編] ⑩ボディ裏側の凹加工
今度はボディの裏側のキャビディ(凹)加工をします。
主にボリュームノブ・トーンノブの裏側の窪みを作成し、その周辺の加工も行います。
このセクションで行う加工の概要
ボディ背面について、以下の1~5の形状を作成します。

メインになる電動工具はトリマーです。
トリマーは一般的な日曜大工ではそれほど出番が多くないのですが、ギターづくりとなると凹みを加工する場面が多いので必須の電動工具です。
1.凹部の作成
まずはここでもMDFボードからトリマー用の型板を作成します。
ボディ裏側から見た設計図から凹み部分の形状を切り抜きます。

型板になるMDFボードに形状を書き込みます。

MDFボードを形状に沿ってジグソーでくり抜きます。
まずジグソーの刃を入れるためにドリルで穴をあけてから、ジグソーで形状に沿ってカットします。

やすりがけをして端面を整えます。

型板ができました。

加工する位置を確認するためボディ裏側に設計図を当てます。

位置を確認したら、先ほど作成した型板をクランプ固定します。
加工深さターゲット:36mm です
・・・ボリュームノブ等の入る部分のボディ厚み8mm になります

トリマーの負担を減らすためドリルでたくさん穴をあけておきます。

型板に沿ってトリマーで加工します。

<参考>
このように面積が比較的大きい箇所のトリマー加工は、穴の中央付近でやりにくいです。
(トリマーのベースプレートが小さく、片側だけしか型板に乗っていない状態になるので不安定)
このため、アクリル板を使ってトリマーのベースプレート(面積の大きいもの)を自作すると加工が楽になります。
興味のある方は以下のブログ記事を参考にしてください。


ベースプレートを拡大したトリマーで加工しました。

ノミややすりで整えます。

穴が加工できました。

ここにボリュームノブ、トーンノブが設置されます。
2.ボリュームノブ等用の穴あけ
ボリュームノブの径を実測します。
直径7.7mmでした。

直径8mmのドリルビットで穴をあけます。
いきなり8mmであけるのではなく、まず2mm等の穴をあけてから加工します。

ボリュームノブ、トーンノブ用の穴があけられました。

ボリュームノブを差し込んで確認してみます。
ちなみに、次の写真に示す突起は不要なのでラジオペンチで折っておきます。

試しに差し込んでみます。
問題なさそうです。

続いてピックアップセレクターの設置穴の加工です。
今回ピックアップセレクターは配線を楽にするためボリュームノブ、トーンノブの近くに配置しました。
ピックアップセレクターの径を実測すると11.4mmでした。

直径10mmのドリルで穴をあけた後、テーパリーマーで穴を広げました。

ピックアップセレクターを仮で取り付けてみます。

ちょっと長さがぎりぎりでしたが取り付けられました。

3.配線用の穴と溝
続いてピックアップの配線をボディ裏側に通します。
ピックアップのコードの径を実測すると4.3mmでした。

直径5mmの穴をあけます。

写真のように表側のピックアップ収納部から貫通する穴があけられました。
(今回裏側から穴をあけて位置がうまく合いましたが、誤差もあるので穴は表側からあけた方が安全と思われます)

ピックアップのコードを通してみます。このような感じで裏側に通せました。

このコードは先ほど加工したボディ裏側の凹み部に配線します。
このために下図の丸を囲んだ部分の溝を加工します。

ここでもトリマーが登場です。
木材をガイドにトリマーを走らせて溝を作ります。

数ミリずつ深くしながら写真の溝を作りました。

4.ジャック用の穴
次はジャック用の穴をあけます。
位置は写真のあたりです。
ジャックからの配線もボリュームノブ等が入る凹部分につながります。

ジャックの径を実測すると20mmです。
これがジャックプレートに固定されます。

ここは20mm以上の穴をあけないといけません。
このため、直径22mmのボアビットを使用しました。
この穴一発だけのためにビットを購入するのは気が引けるのですが、他の良い方法が見当たりませんでした・・・

側面から穴をあけます。

貫通穴が開きました。

5.フタ用に一段落とす
ここで、裏側のキャビティ(凹み)部のフタを取り付けるために図の青色部分を一段落としておきます。

同様に型板を作成し、

トリマーで加工します。

フタ設置予定部を一段落としました。

深さは3mm程度です。

以上でボディ裏側の加工は一段落です。

ネック及びボディの形を整えていきます。 ネック裏側の曲面を作成 ここではネックの裏側の曲面をつくります。加工には主に「ノコやすり」を使います。 一度削ってしまう…
加工・組立[後編] ⑪ネック、ボディ成形
ネック及びボディの形を整えていきます。
ネック裏側の曲面を作成
ここではネックの裏側の曲面をつくります。
加工には主に「ノコやすり」を使います。
一度削ってしまうと後戻りができませんので慎重に行います。
まずネックをクランプ固定し、

ノコやすりで削っていきます。

片側を少し削ったところです。
ネックのクランプ固定はしっかりすることで削ることに集中できます。

先人たちの知恵として、ネックに輪ゴムをつけると形状がどうなっているか確認しやすいです↓
この状態だとまだまだ削る必要があります。

・輪ゴムの形状を確認
・実際に握って厚みや形状を確認
しながら削ります。
ノコやすりでかなり削り進めました。

あとは紙やすりで調整していきます。
粗目(#80)のものを使いました。

何度もグリップを確認しながら整えました。
この時点で一度中目(#120、#240)でやすりがけしておきました。

グリップに納得がいったらこの工程は完了です。
ボディコンター加工、やすりがけ
コンター加工とは、ギターのボディを弾く人の体にフィットするように削り落とす加工です。
ここではバックコンター:ギター背面の演奏者のお腹に当たる部分 を凹になるように削ります。
まず、削る範囲に鉛筆でしるしをつけておきます。
こうすることで削る際の目安になります。
ここでも主にノコやすりを使用します。

(ノミも使ってみましたが素人にはなかなかうまくいきません)

結局ノコやすりで削りました。

さらに#80の紙やすりで整えます。

ついでにボディ側面についても整えていきます。

コンター加工ができました。

いよいよ次の工程はボディとネックのドッキングです。

いよいよネックとボディを接着します。接着後、余分な形状カットやおもて面の曲面加工を行います。また、フロントピックアップ用の穴を加工します。 ネックとボディの接…
加工・組立[後編] ⑫ネックとボディをドッキング
いよいよネックとボディを接着します。
接着後、余分な形状カットやおもて面の曲面加工を行います。
また、フロントピックアップ用の穴を加工します。
ネックとボディの接着
確認のためまずは仮でドッキングしてみます。

写真のように指板に定規を当てて高さをチェックします。

ブリッジ位置での高さは12.5mm(実際は弦の高さもあるのでプラス数ミリ)

作っているときは「よし狙い通りでOK!」と勘違いしてしまいましたが、実際はこれはあと5mmくらい高くするべきでした。
以下に記載するように、この高さだとブリッジが一番低い位置(12.7mm)でちょうどよくなります。
これ以上低く調整できないことになります。

このため本サイトの「準備編」に置いてある図面データは
・ネックの仕込み角度を1.5度→3度
に修正してあります。
さて、接着工程に戻ります。
接着強度を高めるため、粗目の紙やすりで接着面に傷をつけます。

ネック側も同様に傷をつけます。

タイトボンドを塗布して・・・

クランプ固定します。
指板に傷をつけないように間に木材を挟みます。
あふれたタイトボンドは極力拭き取っておきます。
固まってしまうとなかなか取り去るのが大変です。

この状態で一晩置いた状態です。
タイトボンドでガッチリ接着されています。

余分な形状カット、おもて面の曲面加工
ネックとボディが接着できた段階で一度形状を整えます。
余分な形状カット
ネックが接着できると、残しておいた下図の余分な形状がカットできるようになります。

ジグソーでカットを試みますが、指板があるので作業しにくく限界があります。

残りはのこぎり(手のこ)でカットします。

写真のように切り込みを入れておき、少しずつ切り落とします。

この時点では切断面がガタガタなので、紙やすりを棒に巻き付けてやすりがけをします。

滑らかに加工できました。

続いてネックを握りやすくするために赤丸部を削ります。

ノコやすりで削っていき・・・

紙やすりで整えます。
なだらかな形状に加工できました。

おもて面の曲面加工
ボディおもて面に丸みをつけます。
写真にピンクで示した領域あたりを削って曲面にしていきます。
(ここはデザイン、好みによります。)

ノコやすりで削ります。

狙いの曲面になるまで確かめながらノコやすりで削りました。
その後、紙やすりでざっと表面をならしておきました(表面はあとできれいに整えます)。
ボディおもて面の曲面形状がつくれました。

フロントピックアップ用の穴加工
ボディにネックを接着したことでフロントピックアップの穴が埋まってしまっています。
改めてフロントピックアップ用の穴を加工します。

トリマーで加工しますので、例によって加工を楽にするためにドリルで穴をあけておきます。

ガイドとなる型板を置きます。
今回はネックを接着済みなので指板が凸になり型板を水平に置けないため、下図の点線部に端材を挟んで型板が水平になるようにしています。

型板の上からトリマーで加工しました。
もう少し深く掘る必要がありますが、型板を挟んだ状態ではここが限界です。

このため型板を外してさらにトリマー加工します。
このときはここまで掘り進めた形状自体をガイド代わりにします。


試しにピックアップを入れてみるとすっぽり入りました。

フロントピックアップの穴加工ができました。

加工・組立[後編] ⑬指板R加工
写真のようにフラットな指板に曲面(R)をつける工程です。
一見、手作業できれいに成形するのは不可能では?
と思われるのですが・・・

次の写真のような、指板加工をするための曲面形状をもつ木片が売られています。
「254」「305」の印がありますが、これは曲面の半径を表しており値が小さいほど丸みが強く、値が大きいほどフラットに近くなります。
代表的な指板Rの値は
フェンダー:184mm
ギブソン:305mm
PRS:254mm
です。
今回は私が持っているPRSと同じ254mmで加工します。

254mmの印がある側の面に紙やすりを両面テープなどで貼り付けます。
紙やすりは粗目の#80です。

ギターを固定して、

指板の上をスライドさせて削っていきます。

削るときに力が左右どちらかに偏らないように気をつけます。
削り跡を確認しながら慎重に進めます。

フラットな部分が完全になくなるまで削りました。

次に紙やすりの番手を上げて仕上げていきます。
#120→#240→#400→#800→#1500 で削りました。

ここまで来ると指板表面がツルツルに磨かれて触り心地が良いです。
指板表面のR加工が完了しました。

ここで、一度ギター全体にやすりがけをしておきます。

エッジ部分もやすりがけをします。
必要に応じてノコやすりも活用してもOKです。

ネックの裏側も同様にやすりがけします。

以上で指板R加工が完了です。

加工・組立[後編] ⑭フレット打ち込み
指板の溝にフレットを打ち込みます。
前の工程の指板R作成では紙やすりで加工したので、指板溝に削りかすが詰まっている状態です。
このためまず、フレットソーの先端を使って削りかすを掻き出します。

削りかすが除去できたらフレットを嵌めて、

ネックの下に木材などを敷いて、プラハン(プラスチック頭のハンマー)で叩いてフレットを打ち込みます。

一本目のフレットを打ち込みました。
※きちんとフレットの根元まで打ち込めていることを確認します

同様に2フレット目以降も打ち込んでいきます。

最終フレットまで打ち込みました。

指板の左右にはみ出しているフレットは食い切りでカットします。

1フレット目の片側をカットした状態です。

同様に最終フレットまで余分な形状をカットしました。

実際に握ってみるとわかりますが、このままだとフレットのエッジに指が当たってものすごく演奏しにくいです。
既製品のギターを見るとわかりますがここはエッジが出ないようになだらかに成形されています。
やすりでフレットのエッジを削ります。
次の写真は通常のやすりですが、フレットを削るための専用のやすりもあります。

やすりがけの際に、せっかく整えた指板表面を削ってしまいそうになるので、フレット専用やすりに付属の金属板を次のように当てて、

やすりで削ります。
地味な作業ですが、演奏性に関わる重要な工程ですので音楽でも聴きながら辛抱強く加工してください。

最後は紙やすりで滑らかな表面にします。

すべてのフレットを整えました。

フレットに金尺を当てて平らになっていることを確認しておきます。
もしもフレットが奥までささっておらず飛び出している場合、正しく音が鳴らない可能性があります。
例えば10フレットが大きく飛び出していると、9フレットを押さえても飛び出した10フレットの音が鳴ってしまいます。

以上でフレットの打ち込みまで完了です。
ここまで加工・組立[後編] 終了です。
お疲れさまでした!
形状はほぼできあがりました。
残る仕上げ 工程では塗装、部品取り付けを行います。
仕上げ 工程はこちらです↓
仕上げ ①塗装、表面仕上げ
塗装を行います。
エレキギターにとって、外観はとても重要なファクターです。
個人的にはギターに限らず塗装は大好きな工程です。
思ったような色にならなかったりと失敗もありますが、楽しんでやりましょう!
今回は、
・水性塗料を使用
・刷毛とウエスで塗る(スプレーを使わない)
・サンバースト風の仕上がり
・水性ニスで光沢仕上げ
を目指すことにします。
「サンバースト塗装」・・・ボディの中心から外側に向かってグラデーションで色が濃くなっていく塗装
・・・と文章で説明してもイメージが湧かないと思いますので、
<完成形>
このような塗装をしました。

塗装の準備
片面ずつ塗装するのが手間なので、ペグの穴を利用して針金で物干しに吊り下げました。

指板は塗装しないのでマスキングテープで覆います。

今回は砥の粉を下塗りします。
色ムラをなくすためにということもありますが、ボディ表面と側面の境界に「バインディング」風の装飾ラインをつくりたいので、にじまずにくっきりと境界が出せるようにするためです。
(サンディングシーラーでも同様の効果が期待できると思います。)

刷毛で砥の粉を塗っていきます。

全体に砥の粉を塗りました。

乾いたら軽くやすりがけをして、タオルで拭き取ります。(粉が舞うので屋外に出して行いました)

ボディ表面と側面の境界のラインは、「塗装しない」ことで出そうと思います。
このため幅3mmのテープを貼り付けて塗装マスキングします。

ボディ側面に貼り付けます。

全周に3mmのマスキングテープを貼り付けました。

以上で塗装の下準備ができました。
塗装
水性塗料と刷毛・ウエスを使って塗装します。
ギター背面を塗装
ワインレッドにしたいのですが、塗料オリジナル色のワインレッド単体だと少し明るかったので黒色を少しだけ混ぜます。

ボディ背面と側面、ネックを塗っていきます。

背面を塗装しました。

ボディおもて面を塗装 水性塗料でサンバースト風に
いよいよギターの顔となるボディおもて面の塗装です。
サンバースト風のグラデーション塗装を目指します。
色が明るすぎて失敗
塗装をトライするも、色が思ったより明るくポップな感じになってしまいました(下の写真)。

せっかく塗ったのでこのまま行ってしまおうかとも思いましたが、ここは潔くやり直します。
塗料の乾燥後、紙やすりで塗装を剥がしました。

水性塗料でサンバースト
色をグラデーションにするために、外側の色の濃い部分から内側の色が薄い部分までの塗料を調合しておきます。
使用した原色は「黄色」「ワインレッド」「黒」の3色で、次の写真のように混ぜ合わせて 黄色→黒 までの色を準備しました。

外側の濃い色から順に塗り重ねていきます。
まず縁取るように一番濃い色をウエスを使って塗りました。

次に2番目に濃い色を重ねてウエスで塗っていきます。

色の境界は塗料を含ませたウエスでこすってぼかすようにしていきます。
「あれ、乾いてしまって色がぼかせない?」 と思っても、何度もウエスでこすると境界がぼけてきます。
境界をぼかすコツは、あきらめずにウエスでこすることです
ということで2色目を塗りました。

同様に境界をぼかしながら3色目を塗布

4色目のオレンジ色です。

オレンジ色を塗って思ったのですが、周囲のワインレッドはむしろ中心部分のオレンジ色に近づけたい!

ちょっと軌道修正して、ワインレッドの部分もオレンジ色を上塗りします。
よし、こちらの方が断然良い感じです!

ボディおもて面の塗装はこれでOKです。
後で仕上げにニスを塗って光沢を出します。

ヘッドを塗装
ヘッドは黒色を単色で塗ります。
サイド部分をマスキングして、

黒色で塗装します。
単色なのでここはイージーです。

ヘッド塗装はこれでOKです。
ボディ側面の「バインディング」風 装飾ライン
ボディ側面の装飾ラインは、塗装無しの木材そのままの色で表現します。
塗装前にマスキングをしておきましたので、これを剥がせばOKのはずなのですが

ちょっと塗装が入り込んでしまいました。

塗装が入り込んでしまった個所はサンドペーパーで塗装を剥がします。

余分な塗装を剥がしました。

ここまでで色の塗装は完了です。
あとは光沢を出すためにニスを塗って磨いていきます。

【光沢仕上げ】 ニスを塗る・磨く
前のセクションまでで塗装はできましたが、光沢仕上げにしたいのでニスを塗って磨きます。
ニスを塗って紙やすりで磨く、またニスを塗って紙やすりで磨くを繰り返します。
紙やすりの番手は#400→#800→#1500→#2000 と上げていきます。
さらにコンパウンドを使って#3000→#7500→#9800 と細かくしていきます。
磨いていくと驚くほど光沢が出て感動しますので是非トライしてください。
塗料に引き続きニスに関しても水性のものを使用します。

刷毛で全体にニスを塗ります。
指板にはマスキングテープを貼ったままです。

ニスが乾燥するまで待ちます。
この際、刷毛が固まるのを防ぐためにジッパー付きのビニール袋に入れておくと良いです。
この方法だと次の日まで置いておいたとしても刷毛が乾かないまま保存できます。

ニスが乾いたら紙やすりで磨きます。
まずは#400からスタートです。
磨くようにこすっていきます。

紙やすりで磨くと写真のように白い粉を吹いてしまいますが、この段階では気にしないで大丈夫です。

ウエスで拭きます。
ここまでが1セットで、紙やすりの番手を上げながら繰り返します。

2回目のニスを塗布。

ニスが乾いたら、紙やすりの番手を#800に上げて磨きます。

#800で磨いた状態です。
光沢が出てきました。普通の木工DIYであればこれで終了ですが、エレキギターなのでまだまだ磨きます。

紙やすりの番手を#400→#800→#1500→#2000 と上げながら同様にニスを塗るのを繰り返します。

それぞれの表面状態です。
だんだん表面の凹凸がなくなりツルツルになっていきます。

紙やすりでできる上限の#2000まで磨いたら、次は「コンパウンド」で仕上げます。
コンパウンドは研磨剤の入ったペースト状の磨き粉です。
車の傷消し用のものを使用しました。

コンパウンドの#3000→#7500→#9800 と番手を上げながら磨いていきます。
付属のスポンジを使ってギター全体をこすっていき、ウエスで拭き取ります。

#3000→#7500→#9800 それぞれの表面状態です。
写真だとわかりにくい部分もありますが、光沢が増していきます。

これで塗装~光沢仕上げまで完了です!
指板のマスキングテープをはがします。

スプレーを使わずに水性塗料と水性ニス、刷毛とウエスという装備でサンバースト風の塗装ができたのではないでしょうか?

背面はワインレッドです。コンパウンドで磨いた甲斐があって光沢が出ています。

ギターづくりも最終盤、次回は部品の取り付けです。
仕上げ ②部品の取り付け
前項で塗装まで完了しました。
ここでは部品を取り付けていきます。
完成まであと一息!
ペグの取り付け
ペグを取り付けます。(写真がこのセクションの完成形です)

ヘッド部はすでに穴の加工まで終わっているので、ペグを取り付けるだけの状態です。

写真のようにペグを下から穴に通して・・・

上からナットで固定するのですが、ボックスレンチがあるとギター表面に傷をつけずに締められます。
(スパナなどでもできますがその場合は表面を傷つけないように気をつけます)

ナットを取り付けてボックスレンチで締めます。
力の限り締めないように注意。私は力を入れすぎて陥没させたことがあります。

6個ナットを締めました。

裏側を付属のねじで固定します。

以上でペグが取り付けられました。
テールピースの取り付け 【ブリッジアース線を忘れずに】
続いてテールピースを取り付けます。

テールピースとスタッド(支柱)です。
スタッドをギターのボディに埋め込んで、そこにテールピースが乗ります。

位置を確認します。
設計図を重ねつつ定規で設置位置を確認。
ブリッジから40mm程度後ろにテールピースを置きます。

位置が確認出来たらボディにマスキングテープを貼り付けて、マスキングテープに位置をマーキングします。

写真がテールピースの位置です。

テールピースが乗るスタッド穴を加工するために、スタッド位置にマジックで印をつけます。

スタッドの径をノギスで測ると11.5mmです。(ローレット溝の無い部分)
直径11.5mmの穴をあける必要がありますが、そんな径のドリルは持っていません・・・

DIYでは滅多に使わない直径11.5mmのドリルビットを購入しました。

ドリルで穴をあける際はマスキングテープを貼り付けるときれいに開けられます。
マスキングテープをしないと表面が割れるようにバリが出て泣く可能性があります。
まずは細いドリルで下穴をあけます。

直径11.5mmのドリルで加工します。

テールピースのスタッド用穴が加工できました。

重要:「ブリッジアース」用のアース線を設置します
「ブリッジアース」とは弦をアース線につなげることを言います。
これをしないとアンプから「ブー」というノイズが出続けてしまいます。
エレキギターで手で弦を触るとノイズがすっと消えるのがわかると思いますが、これは弦からアンプのアース線につながるブリッジアースがあるからこそです。
手で弦に触れた瞬間、自分の体とギターがアースに落ちるのでノイズが抑えられます。
「ブリッジアース」という名称ですが、レスポールの場合は通常テールピースからアースに落としています。
先ほどあけたテールピースのスタッド用穴からボディ裏側の凹み部分に線を通します。
下図の黄色の線のイメージです。

このため、スタッド用の穴からドリルで斜めに穴をあけてボディ裏側の凹部分までを開通させます。

次の写真のようにスタッド部から穴が貫通しました。

ここにアースとなるリード線を通します。
先端の被覆ははがします。

そして、アース線と触れるようにしてスタッドを打ち込みます。

ハンマーでスタッドを叩いて打ち込んでいきます。(結構固い・・・)

ボディ表面に傷をつけないように板を間にかませて叩きました。木片を間に挟んでもOKです。

テールピース用のスタッドが2個打ち込めました。

付属のねじを取り付けて・・

テールピースをスライドさせて入れます。

テールピースが設置できました。

ブリッジの取り付け
重要部品の設置が続きます。
ブリッジの取り付けです。

今回設置するブリッジです。

正しい位置にブリッジを置くために、1弦と6弦を仮で張って実際にチューニングしながら位置を決めていきます。
そのためにナットも仮で置きます。

ナットを置いて1弦と6弦を張ります。

ブリッジは置いただけの状態で、テールピースまで弦を通します。
今回の弦長の設計値は1弦で635mm、6弦は4mmプラスの639mmなのでまずはその値になるようにブリッジを置きます。
※ブリッジのサドル調整は中央にしておきます

この状態で1弦と6弦の通常チューニングとオクターブ・チューニングが合う位置を探します。
オクターブチューニングに関しては次の「制作編㉓ オクターブチューニング の項」に詳細を記載しましたので、やり方については順序が前後してすみませんが次項㉓を参照してください。

チューニングが合う位置で弦長を確認すると、1弦でおおよそ設計値635mmに近くなっています。
6弦は4mm後ろになりだいたい639mm近くになります。
この位置に固定するために、ブリッジの固定穴にしるしをつけます。

ペン先が届かなかったので、細いドリルでしるしをつけました。

穴位置にしるしがつけられました。

ブリッジ用のスタッドもテールピースと同様の径(実測11.6mm)でした。

まずは細いドリルで下穴をあけます。

次に割れ防止のマスキングテープを貼った上からテイルピースのときと同じ11.5mmのドリルで穴をあけます。

ハンマーでスタッドを打ち込みます。

ボディに傷をつけないように、今度は木片を写真のように間に挟んで打ち付けました。

ブリッジ用のスタッドが設置できました。

調整用台座を取り付けて・・

ブリッジを置きます。

以上でブリッジの取り付けまで完了です。
ノイズ対策の導電性塗料を塗る
ここで、ポッドやピックアップの入る凹み部にノイズ対策の導電性塗料を塗布します。
導電性塗料は多くのギターで塗られています。
これにより、「ジー」という外来ノイズを抑制できます。
ただし以下に述べますが注意点として塗っただけでは意味がなく、グランドに落とす必要があります。

ギター背面の、ポッドや配線の入る凹み部に塗ります。
重ねて厚めに塗るのが良いです。

塗布しました。

次はピックアップの入る凹にも同様に塗布します。


<重要>
導電性塗料を塗布しましたが、このままでは効果を発揮しません。
必ず、絶対に、グランド(アース)に落とす必要があります。
➡以下の「ピックアップの取り付け」セクションを参照してください
ジャックの取り付け
シールドケーブルを接続するジャックを取り付けます。
これはジャックを固定するプレートです↓

これがシールドケーブルがささるジャックです。

ジャックを固定するプレートをボディにねじ止めします。
マスキングテープで仮固定しました。

ねじで固定します。
ねじの前に細いドリルで下穴をあけるとスムーズです。

ジャックを固定するプレートが固定できました。

続いてジャックを取り付けますが、ジャックには信号線とアース線の2本をはんだ付けします。
ホームセンターで電線を購入しました。

ジャックへのはんだ付けです。
写真は「ヘルピングハンズ」「はんだ付けスタンド」と呼ばれるモノです。
(必須ではありませんが劇的に作業がやりやすくなります。)

ジャックにコードをはんだ付けしました。

これをジャックの穴に裏側から差し込んで・・・

表側からナットで締めて固定します。

以上でジャックの取り付けが完了です。
ピックアップの取り付け
このセクションではピックアップを取り付けます。
ピックアップは特にノイズから守りたい部品です。
先ほどノイズ対策用の導電性塗料を塗りましたが、そのままではグランドに接続されておらず浮いているので、ピックアップの入る凹部にグランド線をつけます。
【重要】ピックアップの凹部をアースに落とす
導電性塗料を塗布したことで、下図の青色の部分はまるで金属に覆われたような状態になります。
しかし、このままではノイズシールド効果がありません!
理由は、シールドがグランド(アース)に落ちていないからです。
ノイズ(電場の変化)によってシールドに誘起された電荷がアースに流れる→シールド内部への影響を抑える
という仕組みですので、シールドは必ずグランド(アース)に落とす必要があります。
[勉強なんてしたくない!という方は、仕組みは理解しなくてもOKです。こういうものと思ってください]
やること:下図の青色部分をアース線につなげる

今回、次の写真のようにリード線に金属ワッシャーをつけて、それをねじ止めするという手法を取ります。
(反対側のリード線はジャックのグランド線につなげます)

ワッシャーとリード線をはんだ付けします。

これをピックアップの入る凹部にねじ固定します。


これで反対側の線をジャックのアース線につなげば、ピックアップの入る凹部がアースに落ちてシールド効果を発揮します。

これでピックアップの取り付け準備が整いました。
ピックアップの取り付け
それではピックアップを取り付けます。
写真が購入したピックアップです。
NECKと表記があるのがフロントピックアップ、BRIDGEと記載があるのがリアピックアップです。

製品説明書によると赤線と白線は短絡すると書いてありますので、先端をはんだ付けして絶縁のためシールテープで巻いておきます。

ピックアップはボディに直接固定されているのではなく、「エスカッション」にぶら下がっています。
エスカッションはピックアップのサイズに合うものを選びます。
次の写真のように、エスカッション付属のねじをピックアップの左右にあるねじ穴に入れます。(ねじはスプリングを通して設置)
これによりピックアップがエスカッションにぶら下がるような形になります。

そしてピックアップがぶら下がった状態のエスカッションをボディ表面に固定します。
ピックアップを入れて・・・

ねじでボディに固定します。

リア側のピックアップも同様です。

ピックアップが取り付けられました。
エスカッションの左右のねじでピックアップの高さを調整できますが、細かい位置調整は出来上がってからでOKです。
ノブ、スイッチの取り付け、配線
今回ノブ、スイッチのコントロール関係はレスポールに準拠したものにします。
配線はWEBを参照しました。
写真はギターワークスというギターパーツ通販サイトにあったレスポールの配線図です。
これに合わせて配線していきます。

ボリューム、トーンポットの下図の赤丸部は、端子をポッド背面にはんだ付けです。(ポッド背面はアース線につなげます)
※ポッド背面はんだがつきにくいので、ポッド背面にはんだづけではなく端子同士をリード線でつなぐでもOKです。(むしろそちらの方がやりやすいかもしれません)

ポッド背面は面積が大きくはんだこての熱が拡散してなかなかつきにくいので、フラックスを使用します。
フラックスを塗布するとはんだが乗りやすくなります。
下図のようにはんだ付けできました。

ギターに取り付けるにあたり、次の写真の突起部はジャマになりますので折ってしまいます。
ラジオペンチでグリグリやって折りました。

ポッドを設置しますが、ポッド根元の部分の突起がボディにあけた穴より大きかったので、穴を広げました(貫通ではなく、表面だけ削る)

ポッドが嵌まりました。

表からワッシャーとナットを締めて固定します。

同様にボリュームポッド、トーンポッドを設置します。

ピックアップセレクターの設置です。
これもポッドと同様に取り付けます。

ポッド類が取り付けられたので、配線をしていきます。
これも先ほどの配線図を見ながら線をはんだ付けします。

ここで、上の写真の赤丸部コンデンサ2個については、フィルムコンデンサの「オレンジドロップ」にチューンアップするのがギターいじりの定番のようですが・・・
値段がちょっと高いです。
耐電圧600V となっていて微弱電流のエレキギターにはオーバースペックじゃないか?? ということで普通の安いフィルムコンデンサにします。
下の写真のようにはんだ付けができました。

表から見るとこうなっています。

ここにボリュームノブ、トーンノブをつけます。

これはただ差し込むだけです。

お疲れさまでした、以上で電気部品の取り付けが完了です。
ナットの取り付け、溝調整
ナットを取り付けます。
これは瞬間接着剤で固定します。

指板側にぴったり寄せた状態で接着固定します。

ナットが固定できましたが、弦の入る溝は初期状態では深さが浅いので「ナットファイル」で溝を深く加工します。

ナットファイルは1~6弦にそれぞれ合う溝幅で削るギター専用工具の一つです。
※溝は指板側が高く、ペグ側が低くなるように傾斜をつけます。
写真のように斜めに傾斜をつけるように削っていきます。

このような感じで削れてきいます。

どのくらいの深さの溝にすればよいか?
目安としては「3フレットをおさえたときに1フレットと弦の隙間が0.2mm」との記事がweb上にありました。
削りすぎるとビビり音が出ますし、基本的には後戻りできない加工なので(ナット交換すればOKですが)ひとまず少し浅めに削って置いて、完成してから演奏しやすいように最終調整するのが良いです。

ひとまずナットの取り付けは完了です。
ストラップピン取り付け、背面フタ作成
主要な部品は終わりましたが、はやる気持ちを押さえてストラップピン取り付けと背面のフタを作成します。
ストラップピンの取り付け
文字通りストラップを固定するピンです。
ここまでの難所の数々を越えられた方々には難しくはないと思います。

注意点としては、いきなり付属のねじを打とうとすると割れる可能性があるので、ドリルで下穴をあけます。
直径3mmのドリルで下穴を作成しました。

フロント側も同様に下穴をあけます。

そこにストラップピンをねじ固定します。


ストラップピンが取り付けられました。
背面のフタ
背面のポッド類が入る凹み部が野ざらし状態ですので、フタをつけたいと思います。
ホームセンターで購入したアルミ板(厚さ0.5mm)をカットして使用します。
(プラスチックのアクリル板などのほうが加工が楽かもしれません)

設計図からフタの形状を切り取ってマジックでトレースします。

金切りばさみでカットします。

薄いアルミ板であれば簡単にカットできます。
金切りばさみがない場合は、アルミ板でなく木の板やアクリル板などを使用するのが良いと思います。

試しにボディ背面の凹み部に当ててみます。

固定するねじは何度も着脱できるように鬼目ナットを打ち込みます。
ホームセンターでねじ径4mm(M4)のものを購入しました。

説明書きにあるように径6mmの下穴をドリルであけます。

下図の3か所に下穴を設けました。

この下穴に鬼目ナットを打ち込みます。
ハンマーで叩きますが、ボディに傷をつけそうで怖いので・・

ねじを間に挟んで叩きました。

鬼目ナットが打ち込めました。

フタ側にはねじが通る穴をあけます。
センターポンチで凹みをつけて、ドリル(金工用)で穴をあけます。

アルミ板の周囲はやすりでバリを取っておきます。

ボディ背面にセットして、

ねじで固定できました。

お疲れさまでした!
長かったギター制作もひとまずこれにて完了、あとは調整を残すのみです。

前ページまでですべての加工と部品取り付けが完了しました。 完成まであと少しです。 各部の調整 演奏しやすいように微調整をしていきます。ここでだいたい調整したら、…
仕上げ ③各部の調整 → ついに完成!
前ページまでですべての加工と部品取り付けが完了しました。
完成まであと少しです。
各部の調整
演奏しやすいように微調整をしていきます。
ここでだいたい調整したら、あとは実際に演奏しながら少しづつ調整していけばよいと思います。
弦の高さ
弦高は高すぎると演奏しづらく、低すぎるとビビり音が出ます。
ブリッジの高さ調整
ブリッジの下側についている円盤を回転させると弦高が調整できます。
少し弦を緩めた状態で回転させます。

ナット溝の深さ微調整
また、前ページで作成したナット溝の深さを最終調整します。

トラスロッド
ネックの反り調整です。
一般的に1フレットと最終フレットを押さえた状態で、中間(12フレット前後)部の弦とフレットの隙間がはがき一枚くらいになると良いようです。
下の写真の丸部分を六角レンチで回転させて適正な反りに調整します。

オクターブチューニング
ここで再度オクターブチューニングを調整します。
オクターブチューニングとは?
ギターは構造上、「開放音でチューニングを合わせても、弦を押さえた時の音がずれる」ことが起こります。
これを補正するために、サドルの位置を前後させて弦の長さを微調整することをオクターブチューニングと呼びます。
①「各弦の開放音に対して、12フレットを押さえた音がちょうど1オクターブ上の音に合うように調整」
あるいは
②「各弦12フレットのハーモニクス音と、12フレットを押さえた音の高さを一致させる」
を行って弦の長さを調整します。
個人的には無理にハーモニクス音を使わなくても、チューナーを使って①開放弦と12フレット音を合わせれば良いと思います。

オクターブチューニングの手順
ステップ1:開放弦で音を合わせる
まずは通常通り、各開放弦を正確にチューニングします。
ステップ2:12フレットの「実音」を確認する
12フレットを普通に押さえて音を鳴らし、チューナーを確認します。
(12フレットの「ハーモニクス音」と比較してもOKです)
ステップ3:サドルの位置を調整する
チューナーの針を見て、以下のルールで調整します。
| 12フレットの音の状態 | 調整の方向 |
| 音が低い | サドルをネック側へ近づける(弦長を短くする) |
| 音が高い | サドルをネックから遠ざける(弦長を長くする) |
ピックアップの高さ
ピックアップの高さは写真の箇所のねじを回して調整します。
(自作したのでこの可動構造を理解しているのが嬉しいですよね)
ピックアップの高さは演奏音を聴きながら調整するのが良いと思います。

完成!
ついに完成です!!
世界に一つのオリジナルギターの爆誕です
今回は外観をはじめとして主にレスポールをベースに設計しました。
ボディ厚みは個人的に使いやすい45mmくらいにしました。
ただ、重さを測ってみたら4.3kgと予想より重かったです。
演奏のしやすさは充分で、既製品ギターに遜色がないものができたと思います。
塗装の色合いもとても気に入っています。
次はストラトキャスタータイプをつくってみるのも良いかもしれません。

皆さんのギターは無事に完成しましたでしょうか?
なかなか大変な道のりですが、完成したときの感動は何物にも代えがたいものです。
本サイトが一助になれば幸いです。
このサイトも至らない箇所がまだまだありますので、引き続きアップデートしていけたらと思っています。
それでは!


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